自動車整備業界では、深刻な後継者難や整備士不足が大きな課題となっている。若者の職業志向の変化や業界全体の高齢化が進む中で、人材の確保と育成が急務となっている。こうした背景を受けて、中部地区で開催される「人材確保・育成セミナー」での講師や自動車整備技術の高度化検討会の人材確保に関する検討ワーキンググループの委員としても活動するリクルート・ジョブズリサーチセンターの宇佐川邦子センター長(写真)は、人材確保に関する深い知見を持つ。今回は整備士不足の現状、若者の志向性の変化、採用戦略や離職防止のポイントなどについて、宇佐川センター長に話を伺った。
――整備士の人材不足の現状についてどのように見ていますか。
宇佐川センター長 整備業界は他の産業と比べて特異な業種になると思います。人材の採用部分に関しても、確保したい人材の大半が、自動車科の高校生や整備専門学校、自動車大学校などの卒業生を対象にしている点になります。
(全文は整備新聞 令和6年10月25日号:2面に掲載)