令和2年がスタートした。待望の東京オリンピック・パラリンピックが開かれ、昨年に続く大型イベントなどに心が躍る。一方で、被害が甚大化し、頻発する台風・豪雨・地震など自然災害の不安も募る。そうした中で、私たちは進化する新時代に挑んでいく。
昨今の技術革新は著しい。その最たるものが自動車と情報・通信で、両分野が融合してさらに高度化を押し上げる。最近、「CASE」という言葉をよく耳にする。コネクテッド、自動運転、シェアサービス、電動化がクルマ社会の新しい潮流と言われる。交通の分野では「MaaS」という概念が生まれている。電車、バスなどの交通機関を単品ではなく、複合的に捉えてサービスとしての移動を追求していく取り組みだ。
自動車保有台数は全国で八千万台強。ほぼ飽和状態だが、生産も販売もメンテナンスの世界も、これから加速度的な変化が予想される。長らく安定成長期にあった整備業界も、いよいよ大変革期に入る。「分解整備」の範囲が拡大されて「特定整備」へ移っていく。いわゆる自動ブレーキなどの先進安全装置の搭載が進み、新制度の導入が急務となってきたためで時代の変化の速さも実感する。
(全文は整備新聞 令和2年1月10日号:1面に掲載)